平成2831年度(20162018年度)

日本学術振興会 研究拠点形成事業−B.アジア・アフリカ学術基盤形成型−

 

アジア・アフリカ赤道域における測位衛星障害の研究

Study of ionospheric GNSS scintillation at equatorial latitudes in Asia and Africa

 

高さ100600kmの電離層で発生している赤道域プラズマバブル(画像中の黒い枝状の影)。夜間の空で光る目に見えない微弱な大気光を、魚眼レンズを使った高感度全天カメラで撮像することにより観測されました。電離層の電子が木の枝の形になくなってしまっていることがわかります。プラズマバブルの中の電子は激しく乱れており、人工衛星と地上との通信を妨げます。すなわち、上空にプラズマバブルがあるとカーナビが使えなくなったり衛星放送が見えなくなったりすることがあります(撮影:鹿児島県佐多岬、20011112日、名古屋大学宇宙地球環境研究所の超高層大気イメージングシステムによる)。

 

拠点機関

日本側拠点機関

名古屋大学

(ナイジェリア)拠点機関:

ナイジェリア国立宇宙研究開発機構

(インドネシア)拠点機関:

インドネシア国立宇宙研究所

(タイ)拠点機

チェンマイ大学

 

全期間を通じた研究交流目標

本研究は、西アフリカ赤道域のナイジェリアと東南アジア赤道域のインドネシア・タイに、GPSなどの測位衛星の電波を3周波数同時に20Hzの高速で受信して高精度衛星測位を行うGNSS衛星受信機を新たに設置・運用する。これまでの研究交流で運用してきたアジア・アフリカ赤道域での光学・電磁場計測機器群とこの受信機観測を組み合わせて、赤道上空の超高層大気・プラズマの変動が引き起こす衛星通信障害と測位誤差の発生特性のアジアとアフリカの経度における違いを明らかにする。これらの観測研究を通して、衛星測位障害の研究におけるアジア・アフリカの研究者との研究交流を発展させる。既に国際的な研究水準に達しつつある東南アジアにおいては、現地研究者が日本と対等な立場で研究を推進し国際的な研究成果を挙げられるようにさらなる研究レベルの向上をはかっていく。また3周波による高精度衛星測位がこれまであまり行われていないアフリカ地域では、欧米に先駆けて3周波高速GNSS受信機に基づく共同研究を展開する。

 

本事業に関係する観測点と、夜間大気光、プラズマバブル、電離圏、人工衛星などの関係。

 

平成28年度の活動

(1)共同研究R-1

アジア・アフリカ赤道域における測位衛星障害の研究

(2)セミナーS-1

The first VarSITI General Symposium (6-10 June, 2016, Albena, Bulgaria)  

(3)セミナーS-2

COSPAR Capacity Building Workshop – Impact of Space Weather on Earth

(15-26 August, 2016, Kamchatka, Russia)

(4)セミナーS-3

The SCOSTEP/ISWI International School on Space Science (7-17 November, 2016, Sangli , India)

 

平成29年度の活動

(1)共同研究R-1

アジア・アフリカ赤道域における測位衛星障害の研究

(2)セミナーS-1

The second VarSITI General Symposium (9-15 July 2017, Irkutsk, Russia)

(3)セミナーS-2

The 2nd International School on Equatorial and Low-latitude Ionosphere (ISELLI-2) (11-15 September 2017, Covenant University, Canaan Land, Ota, near Lagos, Nigeria)

(4)セミナーS-3

The International School on Equatorial and Low Latitude Ionosphere (ISELION2018) (March 5-9, 2018, National Institute of Aeronautics and Space (LAPAN), Bandung, Indonesia)

 

平成30年度の活動

(1)共同研究R-1

アジア・アフリカ赤道域における測位衛星障害の研究

(2)セミナーS-1

The SCOSTEP 14th Quadrennial Solar-Terrestrial Physics Symposium (STP14) (9-13 July 2018, Toronto, Canada)

 

研究組織:

 

日本側実施組織

 拠点機関:名古屋大学

 実施組織代表者(所属部局・職・氏名):総長・松尾清一

 コーディネーター(所属部局・職・氏名):宇宙地球環境研究所・教授・塩川和夫

 協力機関:京都大学、九州大学、千葉大学

 事務組織:研究協力部研究支援課、研究所事務部

 

相手国側実施組織

(1)国名:ナイジェリア

拠点機関:(英文)National Space Research and Development Agency

      (和文)ナイジェリア国立宇宙研究開発機構

 コーディネーター(所属部局・職・氏名):

Center for Atmospheric Research ProfessorRABIU, Babatunde Akeem

 協力機関:(英文)Tai Solarin University, University of Lagos, Landmark University

(和文)タイ・ソラリン大学、ラゴス大学、ランドマーク大学

 

(2)国名:インドネシア

拠点機関:(英文)National Insititue of Aeronautics and Space

      (和文)インドネシア国立宇宙研究所

 コーディネーター(所属部局・職・氏名):

Space Science CenterDirectorYATINI, Clara Yono

 

(3)国名:タイ

拠点機関:(英文)Chiang Mai University

      (和文)チェンマイ大学

 コーディネーター(所属部局・職・氏名):

Faculty of EngineeringAssistant ProfessorKOMOLMIS, Tharadol

 

研究組織の図。

 


本事業の関連観測点

 本事業の関連した観測点は以下の図にあるように、ナイジェリアのアブジャ、タイのチェンマイ、インドネシアのコトタバンです。これ以外にも数多くの夜間大気光の観測点が名古屋大学宇宙地球環境研究所によって運用されています。

stations_申請書

本研究の関連観測点の図。

 

その他のリンク

*夜間大気光を撮像する超高層大気イメージングシステム

VarSITIプログラム(20142018)ホームページ

*名古屋大学宇宙地球環境研究所

 

最終更新:2018411日。